大吟醸酒の先駆け「アマ、カラ、ピン、ウマ」が揃う酒
賀茂鶴酒造 総杜氏 友安浩司さん
愛される大吟醸 ゴールド賀茂鶴
日本が高度経済成長期のころ、大吟醸酒は品評会用の贅沢な酒でしたが、そのおいしさを「多くの人に味わってもらいたい」と1958年に商品化されたのが現在の「大吟醸 特製ゴールド賀茂鶴」。
以来、大吟醸酒の先駆けとして全国に広まり、長く愛され続けています。
1965(昭和40)年から、銀座の名店として知られる「すきやばし次郎」で提供されるようになりました。
近年、再びゴールド賀茂鶴が注目されたのは、2014(平成26)年のオバマ前米大統領と安倍首相との会食です。その舞台となったのが「すきばやし次郎」でした。
総杜氏の友安浩司さんが「香りと味わいを兼ね備えた、飲んでおいしい、飲み飽きない味」と表現する通り、60年以上のロングセラーです。
銘酒を醸し出す4人の杜氏
「アマ、カラ、ピン、ウマ」が揃う銘酒を目指して。
賀茂鶴の4人の杜氏が、個性を生かした酒造りに挑んでいます。「4人いるから良いお酒ができると思っています」と言い切る友安さん。二号蔵はチャレンジと冒険の蔵と位置づけ、活きのいい酒を醸造。
八号蔵は、どっしりとした味わいのある高級酒を、四号蔵は最新設備で、「ああ、これが賀茂鶴の味だね」といわれる定番の味を、それぞれが醸しています。歴史のプレッシャーに負けず、4人の杜氏が切磋琢磨する日々が続きます。
復活させた酒米で造る酒 広島錦チャレンジの中で独特のうまみのある純米酒が完成。純米酒の柱として造られたのが広島錦ブランドです。
昭和初期に栽培されていたものの、栽培が難しく収量も少ないために生産されなくなっていた酒米「広島錦」を復活させ、協会5号酵母「賀茂鶴酵母」で醸した、「オール広島」の酒。